~上伊那の事業者向けコロナ対策~その4
今回は、③各論の
「3.インサイドセールスに特化してリストを集める時期にする」についてです。
インサイドセールスとは、
簡単に言えばインターネットや電話、ダイレクトメールなどを使い、
顧客リストを集める手段のことです。
いわゆる営業マンが直接見込み客の元に訪問し、
対面でクロージングを行うセールスとは別物です。
あくまでも目的は、
将来の顧客を見つけるために見込み客と接点を持つこと(顧客リストの作成)です。
ここでも事例からご紹介します。
コロナの問題が広がり学校が休校となっていますが、その学生向けに、
「休校支援」としてチャレンジでおなじみの進研ゼミや学研、Z会などが
学習教材の無償提供を行っています。
他には、ワタミの宅食という名前を聞いたことがあると思います。
自宅にお弁当を届けてくれるサービスです。
このワタミの宅食も休校支援として、
小中高生を対象に、お弁当の無償提供を行っています。
これだけではなく、他にもさまざまなジャンルの会社が休校支援を行っています。
ここで理解をしてもらいたいのは、必ずしも100%善意だけで
このようなサービスを行っているわけではない。ということです。
フリーミアムとか、コンテンツマーケティングと呼ばれるものがあります。
代表的なものは、
基礎化粧品のドモホルンリンクルや、健康食品のやずやのにんにく卵黄などでしょう。
「1か月分無料お試し。まずはお電話ください」
という広告をご覧になったことのある方はたくさんいるでしょう。
今回の休校支援も、本当に力になりたくて善意で行っている会社は多いでしょう。
しかし、その後に気に入ってくれたならば、
継続的に利用してもらえたら嬉しいな。と絶対に思っているはずです。
というよりも経営者や経営企画部がそのように考えていないなら職務失格です。
相手のためになることをしつつ、将来的に顧客化のチャンスがあるなら、
そのためのタネを最初は損をしてもでも蒔いておく。
これがフリーミアムやコンテンツマーケティングの考え方です。
貴社の商品サービスの中で、休校支援を題目に学生や親御さんの力になりつつ、
将来的な顧客化の種まきができるコンテンツを持っていないでしょうか?
飲食店だったら、
前回の「2.ビジネスモデルや取扱商品を時流にあわせ変更・応用する」
にも書きましたが、
持ち帰りや宅配を休校支援のお試し価格で提供し、味のファンになってくれたら、
また利用してもらう。という流れを設計するのもいいでしょう。
先日うちにヤクルトレディー?の方が営業にきたのですが、
話を聞いてみると、宅配で届けているR1ヨーグルトは宅配専用の特別製で、
市販のR1ヨーグルトと比べ、乳酸菌の量が多いと言っていました。
であるならば、今の時期はワタミの宅食と同じく休校支援を題目に
特別製のR1ヨーグルトを無償提供をして、
コロナにかからないように免疫力を高めましょう。と営業を続けて、
気に入ってくれたなら宅配の定期契約を結ぶ流れを作るチャンスだと思います。
こういった無料提供→有料販売の流れを作るために、
タネをまく(顧客リストを得る/接点を作る)ことをインサイドセールスと呼びます。
当然ですが、他と同じく休校支援と謳って小中高生向け支援するのもいいですし、
持病を持っている60歳以上の方の致死率が高くなるというエビデンスを元に、
お年寄りは悪化しやすいので、若い人よりもっと気をつけましょう。ということで、
シニア健康応援キャンペーンをやっても全然問題ないわけです。
むしろ、その世代のほうがお金を持っていますし、
致死率が高い分危機感も高いはずなので、
商品次第では契約率も高くなるでしょう。
このインサイドセールスという手法は、今すぐ売上げをあげるわけではなく、
将来売上げの準備(種まき)をするための方法になります。
「1.耐える」「2.時流にあわせ商品の変更」などと併用しながら、
事業のポートフォリオを戦略的に構築することでより有用な手法となります。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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